写真や動画のクオリティを決める最大の要素は「光」。
どれだけ高性能なカメラを使っても、光を理解していなければ作品は思ったように仕上がりません。
とはいえ、ライティングは専門用語も多く、
「難しそう」「どれを買えばいいかわからない」
と感じてしまう人がほとんど。
そんな初心者の方から、これから本気で作品づくりに挑戦したい人にこそ知ってほしいのが、
Godox(ゴドックス) というブランドです。
Godox は、
- 価格が手頃
- ラインナップが豊富
- 初心者でも扱いやすい
- プロの現場でも使われる品質
という圧倒的なバランスの良さを持ち、世界中のクリエイターから支持されています。このシリーズでは、「光の基礎」から「機材の選び方」「実践的な撮影テクニック」までを、誰でも理解できるように体系的に解説 しました。
- ストロボの種類
- モディファイアの使い分け
- 屋外・室内での実践ライティング
- 用途別のおすすめセット
など、Godox を使いこなすための知識をすべて網羅しています。
「ライティングを始めたいけど、何から学べばいいかわからない」
「自分に合った機材を選びたい」
「もっと作品のクオリティを上げたい」
そんなあなたのための、“Godoxフラッシュ初心者向けガイド” です。
このシリーズを読み終える頃には、光の扱い方がわかり、撮影の自由度が一気に広がっているはず。あなたの作品づくりが、今よりもっと楽しく、もっと表現豊かになりますように。
Godoxフラッシュ初心者向けガイド
この記事の要約
ポートレート、人物撮影で初めてフラッシュ撮影に挑戦する方に向けた記事です。
フラッシュ撮影について、ストロボの種類について、
安価なもので1万円程度とストロボとしては比較的入手しやすい価格帯のGodox TT600や上位機種のGodox TT685II , Godox V1について紹介します。
そもそも、フラッシュとは
フラッシュ撮影とは、一瞬だけ強い光を当てて写真を明るくする撮影方法のことです。
スマホのライトと似ていますが、カメラ用フラッシュはもっとパワーがあり、光の質もコントロールできます。

どんな時にフラッシュ撮影をするの?
フラッシュ撮影は「ただ明るくする」ために行うのではなく、
光の当て方で写真の雰囲気を作る撮影方法です。
- ふんわり柔らかい光
- くっきり立体感のある光
- 逆光で髪がキラッと光る演出
こうした表現が、フラッシュで簡単にできます。
フラッシュ撮影の例
たとえば以下のように背景の露出をまず決めて、足りない分をフラッシュで補うのがフラッシュの使い方の一つです。(作例を撮ってくることができず、AIにて説明します)


フラッシュ撮影の方法は正面から当てるだけではありません。次の画像のように、後ろからの光を足して自然な逆光に照らされているように調整することもできます。
画面内に映らない位置にストロボを設置し、被写体の斜め後ろからフラッシュを焚くことで、まるで太陽の光を受けているような写真を撮影することもできるのです。


まず背景の明るさを決めて、表現したい明るさになるようフラッシュを使って調節する




どちらが正しいということではありません。撮影者がしたい表現のためにフラッシュを使用するのです。
次の画像だと、一枚はカメラの感度を上げて窓から入ってくる自然光を使った撮影、もう一枚は太陽光の影響を受けないようにカメラの感度を下げて、正面やや左側からソフトボックスを使用したストロボで被写体にライティングしたもの。これもどちらが正しいというのではなく、あくまでも表現の違いです。


フラッシュ撮影ができるようになると、写真表現の幅がグッと広がります。
初めの一台を選ぶ前に
フラッシュの基礎 — クリップオンとモノブロックの違い
写真のクオリティを一気に引き上げる「ライティング」。その手段の一つがストロボ(フラッシュ) です。
しかし、ストロボには種類があり、特に初心者が最初に迷うのが 「クリップオンストロボ」 と 「モノブロックストロボ」 の違い。
どちらも光を発する機材ですが、用途や性能、扱いやすさが大きく異なります。 この記事では、Godox の製品を例にしながら、両者の違いをわかりやすく解説します。
クリップオンストロボ
クリップオンストロボは、カメラの上に取り付ける小型のストロボです。スピードライトとも呼ばれます。 Godox では TT600、TT350、TT685、V1などです。他にも様々な機種があります。
Godoxのクリップオンストロボを使うメリット・デメリット
メリット
- 軽くて持ち運びやすい
機種によってはバッグに入れても邪魔にならず、女性でも扱いやすいサイズ感の製品もある。 - 価格が手頃
ほとんどの製品が1〜3万円台で購入でき、初めてのストロボとして最適。 - 移動しながらの撮影に最適
これは全てのクリップオンストロボに共通しますが、カメラに直接取り付けられるため動き回る撮影に強い。
デメリット
- カメラメーカー純正のクリップオンストロボと比較した場合、TTL調光の精度に劣る場合がある。
- ユーザーが非常に多いため、多人数が無線フラッシュ撮影を行う場合、発光信号の混信が起こりやすい。
Godox の代表モデル
ここでは、自宅から持ち出して屋外や、レンタルスタジオ等で使用するのに最適なクリップオンストロボをいくつか紹介します。
TT350・V350
- コンパクト
- 軽量
- トリガーを使用することでワイヤレス発光が可能
- V350は専用バッテリータイプのためチャージスピードが速い
TT600
- カメラメーカーの低価格帯のクリップオンストロボと比べると大光量
- カメラメーカー純正のクリップオンストロボと比べると非常に安価
- トリガーを使用することでワイヤレス発光が可能
TT685・TT685II
- ワイヤレス発光時にIDを設定できるため、イベントや撮影会など多くの人が集まる場所での使用に最適
- TTL発光に対応するため、難しい設定不要でフラッシュ撮影ができる
V1
- 発光部分が円形でライティングが行いやすい
- クリップオンストロボの中ではかなり高出力
- Godox AK-R1というアクセサリーをアダプターなしで使用でき、色温度を調節するフィルター等の着脱が容易
他にもiMシリーズやiTシリーズといったカジュアルなもの、V1 ProやV100といった上位機種があります。
TTLは「Through The Lens(スルー・ザ・レンズ)」の略で、カメラが“レンズを通った光”を測って自動でフラッシュの明るさを決める仕組みのことです。簡単にいうと、「カメラが勝手にちょうどいい明るさにしてくれるモード」です。TTLは便利ですが、オートで撮影=記念写真のような画になるので、ポートレート撮影などではあまり使用しない機能です。
モノブロックストロボ
モノブロックストロボは、電源部と発光部が一体化した発光装置で、特にスタジオや屋外で使う大型のストロボを指します。
というのは一昔前の話で、今ではスタンドを使用して設置したり、スタジオに据え置きするものも含めて、ハイパワーかつ小型なものも多いです。
スタジオ等で使用する電源部(ジェネレーター)と発光部(ヘッド)を別々に持つ大型の照明と区別してモノブロックと呼ばれます。携帯用のクリップオンストロボが高出力化し、モノブロックも小型化およびリチウムイオンバッテリーによるワイヤレス化が進みました。その結果、現在では両者はカメラの上に載せる端子の有無を除き、差異はあまりありません。とはいえ、クリップオンストロボではサイズ的に厳しい200W以上の高出力の製品も多いです。
GodoxのモノブロックにはバッテリータイプのADシリーズと、家庭用電源(部屋のコンセント差し込み口)を使用するMS・MK・QSシリーズ等があります。なお、家庭用電源を使用するものは使用場所が限られ、もっぱら業務用途で使用されるため、この記事では扱いません。
ADシリーズにはAD100Proというアルミ缶サイズからAD600ProII、AD800Proといった大型で超高出力な製品があります。
Godoxのモノブロック(ADシリーズ)を使うメリット・デメリット
メリット
- 圧倒的な光量
高出力のフラッシュはライティングの自由度を格段に押し上げる - リサイクルタイムが速い
モノブロックのなかでも、リチウムイオンバッテリーを使用しているADシリーズは連続しての撮影にも強い
デメリット
- 大きくて重い
クリップオンに比べると、多くの機種は持ち運びの負担が大きい - 価格が高い
安価なAD100Proでも3万円台〜と、初心者には少しハードルが高い - セットアップが必要
スタンド・ソフトボックスなど、周辺機材が必要
どちらのタイプを選ぶか
クリップオンストロボとモノブロックストロボ、どちらのタイプを選ぶかは使用する目的(用途)や予算、運搬する際の移動手段などによって異なります。
写真撮影を業務で行なっているカメラマン・フォトグラファーであれば、状況に応じてどちらも利用することがあります。しかし、趣味で撮影を行なっている場合は少しでも無駄な買い物はしたくないでしょうし、撮影機材は保管場所も必要になります。
ここでは、人物撮影を趣味で行なっている方が初めてのストロボ購入を検討していると想定してみたいと思います。
- トリガーを利用することでワイヤレスでの撮影が可能なもの
Godoxのクリップオンストロボは一部機種を除き、多くがワイヤレス(無線)での発光に対応しています。光の当て方を考えるのが写真表現現の楽しさだと思いますので、ここは絶対に外せない要素です。 - あまり高価ではないもの
ワイヤレスで撮影することを想定した場合、本体以外にもスタンドやワイヤレストリガーなどのアクセサリーが必須となります。また、そうでなくクリップオンだけの最小構成で考えたとしても、色温度調整フィルター等があるとないとでは、撮影時にできることが全然違います。そのため、ストロボ本体だけでなく総額でいくら掛かるのかを考える必要があります。 - 他のモデルと連動してワイヤレス発光が可能なもの
iM20、iT22など一部の小型モデルはワイヤレス発光に非対応です。コンパクトさを何よりも優先するのであればそれも良いと思います。ただし、用途が限定的で、かつ使用に適した状況が限られるため、あえてこの記事でおすすめすることはありません。なお、人物撮影といっても使うのは家族旅行だけというのであれば、旅行の邪魔にならない小さくて軽いGodox iT22などのモデルは非常に良いと思います。
ズバリ、おすすめのモデル(2種)
初めてのストロボ購入はカメラに載せても、スタンドに載せても使用できるクリップオンタイプのストロボをお勧めします。
1.他に撮影している人の少ない屋外や、貸切の撮影スタジオ等で撮影を行いたい
Godox TT600 をお勧めします。理由は比較的安価なため数を揃えやすいからです。ストロボが1灯しかないのと2灯以上あるのでは写真表現の幅は段違いです。そのため、予算を抑えたいのであればTT600は非常に良い選択肢です。ただし、オフカメラライティング(ワイヤレスでの撮影)をシェアスタジオ等で使用する場合は混信の可能性があるので注意が必要です。
キヤノン、ニコン、パナソニック、富士フイルムはこちら

SONY Eマウント用はこちらです。

お使いのカメラで使用できるかは商品ページにてご確認ください。
2.イベントや撮影会で写真撮影を行いたい
Godox TT685II をお勧めします。写真関係のイベント、あるいはモーターショー等でコンパニオンの方を撮影する方、コミックマーケット等のイベントやポートレート撮影会で写真を撮る場合は、クリップオンストロボが役に立ちます。しかし、状況によってはスタンド等が使用できる撮影会もあるかもしれません。もし混雑した現場でオフカメラライティングを行うのであればID設定は必須です。なぜならGodoxユーザーは非常に多いために、ID設定できないと他人がシャッターを切るたび勝手に発光してしまうので、かなり後悔します。



予算が許せばおすすめのモデル(1種)
3.連写をしたい
Godox V1がお勧めです。たとえば、被写体の人物に動いてもらい、それをフラッシュで止めて撮影したいというのであれば、単写(1枚だけ撮影)より、数枚撮影する方が意図した写真を撮影しやすいです。単3電池を使用するTT600やTT685と比べ、Godox V1は専用のリチウムイオンバッテリーを使用するため連続発光に強いです。



Godox AD200Pro等、高機能モデルをおすすめしない理由
スタンド、ブラケット、アンブレラやソフトボックス、ウェイト、カラーフィルター、トリガーなど必要なアクセサリーはかなり多いです。ウェイトやフィルター類を購入せず最低限の機材で撮影することもできますが、ライティングでできることに幅を持たせるためにはフラッシュ本体だけに予算を割くより、アクセサリーを揃えた方が絶対に楽しいです。あと、予算があるなら、おしゃれなスタジオを使用するなど、ロケーションに投資した方が満足度は高いと思います。
仮に、V1を3灯揃えたとして、ヨドバシ.comで購入すると15万円、さらに3灯分のアクセサリーを揃えると20万円を超えてしまいます。「そんなの余裕でしょ!」という方は対応するアクセサリーの多さや運用の柔軟さという点でGodox AD200ProやAD200ProIIが使いやすくおすすめです。…が、TT685IIやTT600も使い方次第でめちゃくちゃ楽しい撮影が可能です。気負わずに、はじめの一歩を踏み出しましょう!
どうしても1台で済ませる代わりに高機能なモデルを買いたい場合
絶対に1灯しか買わない、そして今後ストロボ本体を増やすことはないと固く心に誓っている方は、クリップオンならGodox V1が良いと思います。V1は発光部分が円形なので、オンカメラで光を当てた時に光の広がり方が若干使いやすいです。
とはいえ、ストロボの発光部を直接被写体に当ててまともな素敵な写真を撮るのは実は簡単なことではありません。抽象的な表現で申し訳ないのですが、そういうものだと理解していただければと思います。
なお、執筆者としては、クリップオン1灯からフラッシュ撮影を始めたとしても、いずれオフカメラライティングに挑戦していただきたいなと考えています。
Godoxフラッシュ初心者向けガイド
