「本格的な撮影機材が欲しいけど、予算が…」
そんな悩みを解決してくれるブランドが、中国深センに本社を置く「Neewer(ニューワー)」です。2010年頃の創業以来、「Pro Quality Amateur Prices(プロの品質をアマチュア価格で)」提供することを挑戦し続けている企業で、世界中のクリエイターに支持されてきました。YouTuber、カメラマン、配信者など、幅広いユーザー層から評価を得ているこのブランド。一体どんな魅力があるのでしょうか。
Neewerの歴史――グローバルブランドへの成長
Neewerは、深圳市星颖达实业有限公司(SHENZHEN Xing Ying Da Industry CO., LTD)が2010年頃に立ち上げたブランド(公式ウェブサイト)としてスタートしました。創業当初から撮影機材を専門に扱い、カメラアクセサリー、照明機材、音響機器など、クリエイティブ制作に必要な機材を幅広く提供してきました。
現在では資本金約5億円を有し、100%子会社を2社保有する企業規模にまで成長。アメリカ、イギリス、ドイツなど世界各国に支店を持ち、グローバルに展開しています。ISO9001/2000の品質管理認証も取得しており、中国の撮影機材メーカーの中でも経営基盤がしっかりした企業と言えるでしょう。
現在では4,160万人以上のユーザーにサービスを提供するまでに成長し、Amazonを中心とした世界のECプラットフォームで製品を販売。特に日本では楽天市場やAmazonで正規販売店が展開され、日本のクリエイターからも高い評価を得ています。

2018年撮影。当時よく使われた組み合わせ。
Neewerの製品はここがスゴイ―コスパと多様な製品ラインナップ
良いところ
1. 圧倒的なコストパフォーマンス
Neewerの最大の魅力は何と言っても価格です。例えば、同社の人気製品「TT560」フラッシュは2018年頃は3,000円以下で購入できました。これはキヤノンやニコンの純正ストロボの10分の1程度の価格。それでいて必要十分な性能を備えているため、「初めてのストロボ」として多くのカメラ初心者に選ばれています。
2. 幅広い製品ラインナップ
ストロボ、LEDライト、リングライト、ライトスタンド、カメラケージ、モニター、マイクなど、撮影に必要な機材が一通り揃います。特に照明機材に強みがあり、YouTuberやライブ配信者から支持を集めています。
3. セット販売による利便性
Neewerの製品は単品だけでなく、ライトスタンドやソフトボックスなどがセットになった商品も多数展開。初心者がすぐに撮影を始められる構成になっており、「何を買えばいいか分からない」という悩みを解決してくれます。
4. 高い演色性とカラー対応
LEDライトシリーズの多くはCRI(演色性)96+以上を実現。色温度調整機能やRGBカラー対応モデルもあり、プロの現場でも使える性能を持っています。
5. バッテリー駆動対応
多くの照明製品が外部バッテリー対応で、屋外や電源のない場所でも使用可能。これにより撮影場所の制約が大幅に減ります。
著者の個人的な話で恐縮ですが、初めて購入したフラッシュはTT560、ライトスタンドもNeewerライトスタンドで、3本入りを2セット買いました。Sブラケットやフラッシュ用のソフトボックス、レフ板、LEDパネルなど数え切れないくらいの製品を購入したブランドです。
良くないところ
1. 耐久性に不安が残る
低価格を実現するため、プラスチック部品を多用している製品もあります。使用頻度が高い場合や過酷な環境での使用には、純正品やより高価な製品と比べて耐久性で劣る可能性があります。
2. 日本語サポートの不足
説明書が英語のみの製品が多く、日本語でのカスタマーサポートが充実していません。トラブル時は自分で調べて解決する必要があるため、機材に慣れていない人には敷居が高いかもしれません。
3. 細部の作りに粗さ
一部のユーザーレビューでは、三脚の安定性やスタンドの質が「安っぽい」という指摘も。あくまで「必要十分」なレベルと考え、過度な期待は禁物です。
4. 技適マークのない製品
ラジオスレーブなど無線機能を持つ一部製品は、日本の技適マークを取得していないものがあります。国内で無線機能を使用する場合は注意が必要です。
競合他社との違い―GODOXとの比較
Neewerと並んで人気の中国メーカーに「GODOX(ゴドックス)」があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
価格帯と戦略(主にフラッシュやLED照明)
Neewer:最安値クラス
- 最も価格が安く、初心者や予算重視のユーザー向け
- 資本金約5億円(中規模企業)
GODOX:高価格帯(中華メーカー内では)
- 性能と品質が高く、プロも使用
- 国内正規代理店あり(ケンコープロフェッショナルイメージング)
- 資本金約8億円
製品の特徴
Neewer
- シンプルで使いやすい基本機能重視
- マニュアル操作が中心
- アクセサリー類も充実(ソフトボックス、スタンドなど)
- 照明機材のラインナップが豊富
GODOX
- 中〜高価格帯の製品を中心にリチウムイオン充電池採用でチャージ速度が速い
- TTL、ハイスピードシンクロ対応
- モノブロックストロボなど上位機種も展開
- 純正に近い性能と仕上げ
どれを選ぶべきか
- とにかく安く始めたい → Neewer
- プロレベルの性能や使い勝手が欲しい → GODOX
ただし、Neewerも最近では上位モデルで無線操作やアプリ制御に対応した製品を展開しており、単純な価格勝負だけでなく、機能面でも進化を続けています。
Neewerのヒット製品
Neewerの代表的なヒット製品、もしくはスタジオ等撮影現場で頻繁に見かける製品を紹介します。
1. TT560 フラッシュ・スピードライト
Neewerの名を世界に知らしめた伝説的な製品。ガイドナンバー38という十分な光量を持ちながら、2010年代は3,000円以下という驚きの価格を実現していました。
特徴:
- 8段階の光量調整
- M/S1/S2の3つのモード(マスター、スレーブ対応)
- 単三電池4本で駆動
- シンプルな操作性で初心者にも優しい
- 天井バウンス、壁バウンス対応
ユーザーの声: 「純正ストロボが3万円以上する中、TT560は3,000円。それでいて室内撮影では十分な性能。ストロボ入門に最適」「TTL非対応だが、マニュアルで光量調整するのでライティングの勉強になる」という声が多数。一方で「最大光量を常用すると寿命が縮む」「説明書が英語のみ」といった指摘もあります。
このフラッシュ(ストロボ)なしにはNeewetは語れないというほどのヒット製品です。現在は価格が高騰しており、また無線によるオフカメラフラッシュが容易ということもあり、競合メーカーのGodox TT600を購入することも検討してください。
2. 18インチLEDリングライト
美容系YouTuber、配信者、自撮り愛好家から絶大な支持を得ているリングライト。272個のSMD LEDを搭載し、CRI 95+の高演色性を実現しています。
特徴:
- 色温度3200K~5600Kで調整可能
- 明るさ10%~100%で無段階調整
- 2.4GHzワイヤレスリモコン付き
- スマホホルダー付属
- ライトスタンド付きセットあり
用途: メイク撮影、自撮り、商品撮影、ポートレート、ライブ配信、Zoom会議など
目に映り込むキャッチライト効果で、瞳が輝いて見える効果があり、人物撮影に最適。柔らかく均一な光が顔全体を明るくし、シミや影を軽減してくれます。
ポートレート系の写真用スタジオでよく見かけるリングライトです。
3. 660 LEDビデオライト(NL-660)

物撮りやYouTube撮影に最適な中型パネルライト。バイカラー対応で、様々な撮影シーンに対応します。
特徴:
- 660個のLED(白色330個、黄色330個)
- 最大照度3300ルクス/1m
- 色温度3200K~5600K調整可能
- CRI 96+の高演色性
- アルミ製フレームで放熱性良好
- NP-F550/970バッテリー対応
- バーンドア(遮光板)付属
RGB対応モデルも登場: 660 RGB LEDビデオライトは、0~360度のフルカラー対応。スマホアプリ「NEEWER」でBluetooth制御が可能で、最大15m離れた場所から操作できます。YouTube動画やMV撮影など、クリエイティブな演出が必要な場面で活躍します。
ユーザーの声: 「薄型コンパクトで持ち運びが楽」「電源コードなしでバッテリー駆動できるのが便利」「付属のディフューザーは効果が弱いので別途購入推奨」という評価。ブログ用の物撮り写真のクオリティが劇的に向上したという声も多数見られます。
筆者も7年ほど前に購入した製品です。今ではもっと強力なLEDがいくらでもありますが、この製品はパネル型なので持ち運びが比較的容易というのがメリットだと思います。ただし、光が固く、しかも専用のソフトボックスはあまり役に立たない印象です。ですので筆者はトレーシングペーパーなどディフューザーを使用する、大きな板レフに反射させるなど、室内全体に光を回すために使うことが多いです。
4. 12インチLEDリングライト(RH12B)
18インチより小型で、デスク周りで使いやすいサイズのリングライト。
特徴:
- 24W出力、180個のLED
- 色温度2900K~7000K
- USB Type-C給電
- 折りたたみ式ライトスタンド付属
化粧、生放送、Zoom通話、TikTok撮影に最適。コンパクトながら本格的な機能を搭載しています。
Neewerのおすすめ製品
1. 2本 ミニアルミ写真ライトスタンド 最大高さ80cm

- テーブルトップ撮影やローアングル撮影に最適な小型スタンド
- 耐荷重10~15kgと高い
- 日本製の1/4の価格で圧倒的コスパ
- 物撮り、子供撮影、窓際撮影の補助光に最適
筆者の使い方ですが、大きなトレーシングペーパーでを透過させてフラッシュを炊く際に上と下の2灯設置する際に利用します。
2. プロ ライトスタンド 190cm アルミ合金製

- Neewerの定番ライトスタンド
- 折りたたみ時66cm、重量1.36kgで持ち運びが楽
- 初めてのライトスタンドに最適
一番最初に購入した想い出のライトスタンドです。現在では主に海や川など、機材に大きな負荷を与える現場(高価なスタンドを使いたくないところ)で使用しています。
スチール製ですので、下部にウェイトを載せれば安定しますが、大きいソフトボックスなどを使用する場合は転倒に注意しましょう。
3. 43インチ/110cm 5-in-1 レフ板
- 銀、金、白、黒、半透明の5色対応
- 特にディフューザーとしての利用頻度が高い
- 影のコントロールで写真のクオリティが格段に向上
細かいニュアンスをつくるならフラッシュよりも先にレフ板の使用をおすすめしたいのですが、人物撮影だと持つ人がいないと厳しいのがなんともいえないところです。スタンドにくくりつけて使用する、バストアップの場合は被写体に持っていただくなど、使い道はたくさんあります。また、この製品は黒い部分で光を切ったり、ディフューザーで光りを弱めたりできるので、ぜひ一度撮影時に使ってみてほしいです。ただし、消耗品なので変色したらすぐに廃棄しましょう。
まとめ――Neewerはこんな人におすすめ
Neewerは、製品によってクオリティに差こそあるものの、高いコストパフォーマンスを実現しているブランドです。
こんな人におすすめ:
- 撮影機材を初めて購入する初心者
- YouTubeやSNS用に手軽に照明を導入したい
- 予算を抑えつつ撮影クオリティを上げたい
- 複数の照明を揃えて本格的なライティングを試したい
- 機材トラブルは自分で調べて解決できる
こんな人には向かない:
- プロとして仕事で使う人(耐久性重視)→製品によっては仕事で使えるものたくさんあります。購入、即本番環境で使いたい、という人には向きません。
- 日本語で丁寧なサポートが必須の人
2010年頃の創業から15年。Neewerは着実に製品ラインナップを拡充し、世界中のクリエイターに手頃な価格で本格的な機材を提供し続けています。「撮影を始めたいけど機材が高い」と諦めていた人にとって、Neewerは確実に選択肢の一つとなるでしょう。
